街頭のギリシア悲劇
舞踏歌唱劇 「コロノスのオイディプース」
上演概要

  知らず父を殺し、知らず母と交い、あげく自分自身が誰であり何をしたのかを知った時、自ら両の
  眼をつぶし漂泊の旅に出たオイディプース。
  これはその最期を物語る作品で、悲劇詩人ソポクレスの最晩年に書かれ、死後、紀元前401年
  にアテナイで上演されました。

  「汝自身を知れ」と同根のオイディプースの悲劇は、人間の美しさとおぞましさ、希望と受苦、愛と
  憎しみ、暴力と平穏などの激しい葛藤を私達に迫り、果てに、人とその世の中が持つ自浄力が
  遂には赦しと慈悲をもたらしてくれることを教えてくれます。

  世界の大きな枠組みが崩壊し、しかし未だ確たる地平を見出せないばかりか、滅びに向かって
  急降下しているかの如き状況の今、私達は、2500年前のこのギリシア悲劇を現代演劇の言葉
  で再生し、オイディプースの生を追体験することで、悲観の向こうの光を見通したいと思います。

  街に遠征し、街に襲来する者の果てしない回路を、身一つにおいて往復しようとする私達演劇人
  の見果てぬ夢は、やはりいつか大いなる家に帰還し、大いなる樹のその根株にまどろむことなの
  だと、そう思うのです。

                    主催・製作  丸山事務所
                    脚本・演出  丸山哲矢

                    2004年
                    東京の、幾つかの地方都市の、街頭で

 上演コンセプト
    ○ギリシア悲劇を現代の言葉で読み解き、現代のデザインで再生する。
    ○古代ギリシアと現代日本を往来し、歴史の根っ子にある人間と社会の実相を表出する。
    ○エスノとインターナショナル、トラッドとコンテンポラリー、レトロとモダンを通底する。
    ○今此処の出来事(ハプニング)と劇的想像力の夢幻(イリュージョン)を醸成する。

 上演テーマ
    ○救済と破壊の象徴オイディプースの原始神性をデモーニッシュに現出させる。
    ○付き添う「巫女」の象徴アンティゴネーの処女性と地母神性をグローリアスに現出させる。
    ○聖と俗、遠征と定住、遊行と生産などの対立と融合を現出させる。
    ○人間のドラマを神のドラマ、共同体の再生儀礼として現出させる。

 上演内容
   
   脚本のねらい: 上記のためにソポクレス原作を大幅に改訂する。
              ○日本と世界の、古代から現代の、詩、短歌、歌謡などを多く挿入する。
              ○スサノオ、空海、一遍、芭蕉、山頭火など旅する人を重ねる。
              ○地名人名は必要最低限とし物語をシンプルな典型にする。

   演出のねらい: 「かがり火」を仕掛けに、現実と夢幻を大胆に往復する。
              ○劇を構成するすべてが神出鬼没である。
              ○時間の展開は、今此処からハレー彗星の誕生まで荒唐無稽である。
              ○場所の展開は、今此処から心の闇、宇宙の彼方まで広大無辺である。

   配役のねらい: 演劇はいかに神出鬼没、荒唐無稽、広大無辺であろうと、それが職業化する
              以前、人と共同体のリアルな生活感と祈りから生まれた祭礼と儀式であり、
              娯楽や教育、生活文化の継承の仕掛けであり、食事や医療と同じく、生活に
              欠くべからざるものであった事を追想、確認する。
               ○職業俳優とアマチュアの混成とする。
               ○俳優、歌手、舞踏手など多くのジャンルから募る。
               ○良い演技とは何か、一度混乱し、あらためて体感するであろう人が集う。


丸山事務所
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